就労支援事業は、「障がい者総合支援法」に基づいた障がい福祉サービスの一種です。期間限定の「就労移行支援事業所」と、さらに支援が必要な場合に無期限で利用できる「就労継続支援事業所」とがあります。
どちらも新たな仕事に必要な職業訓練・就職活動などのサポートを受けることができます。
ここでは、うつ病になった場合に受けられる就労支援と、どんな職業が向いているかを紹介します。
うつ病は、「気分障がい」の一種です。主に精神的・身体的なストレスが重なることで発症すると言われています。
誰しも気持ちが落ち込んだり、憂鬱な気分に陥ることがありますが、うつ病の場合は強いうつ状態が長く続き、生活に支障が出るほどの状態を指します。
うつ病は精神的症状だけでなく身体的症状も現れることがわかっています。
うつ病の初期症状として数えられているのが「何をしても楽しめない」という状態です。
これまで好きだったことに喜びを感じられず無関心になったり、悪いことばかり考えてマイナス思考になるなどの精神的症状が見られます。
うつ病を自覚する前には身体的な症状が現れる人もいます。食欲が湧かない、寝られないといった症状です。ほかにも頭痛や肩こり、だるさ、便秘や下痢といった症状が現れる人もいます。このように体の不調が、ときにはうつ病のサインである可能性があります。
うつ病は、時として自分自身では気づかないこともあります。その精神的・身体的な症状から、周囲の人から心配されたり注意されたりするケースも見られます。
そのとき、「もっとしっかりしなければ」と自分を追い込んだり、「そんなことはない」と頑なになると、さらに症状を悪化させる可能性があります。
うつ病が就労中に発症した場合、働くこと自体に不安や恐怖を抱く人も少なくありません。
焦って職場に復帰したとしても、せっかく良くなりかけていたうつ病が再び悪化してしまうこともあります。
うつ病は日ごとや、1日の中でも症状に変化が現れる場合があります。
多くは朝起きてから午前中に症状が重く、午後になると和らいできます。
見た目にはわかりにくい病気ですので、周囲から気分にむらがある人だと勘違いされるなど、理解されにくいこともあります。
うつ病は長期間の療養が必要となる場合もあります。無理して働くと症状が悪化してしまう可能性があることから、充分な休息が必要です。しかし、その間は仕事も休むことになるので、会社や職場の判断によっては仕事の評価が下がってしまうケースがあります。
ここでは、うつ病の人が仕事を探す際に役立つ就労支援について、説明します。
うつ病になったとき、これまでと同じ仕事への復帰が困難である場合などには、まず就労支援事業の利用がおすすめです。
スタッフが、うつ病などの状態を確認しながら支援を進めるため、職業訓練や就職活動についても、利用者も強い負担を感じずに励むことができます。
就労支援事業を利用することで、うつ病であっても自分に合った仕事を見つけられる可能性があります。
これは、就労支援事業のスタッフが、利用者一人ひとりをしっかり理解してくれている点が大きいです。
また、職業訓練や就職活動行っている間に、自分でも仕事の向き不向きを判断する機会が得られます。
うつ病の症状は人それぞれに違いがあるため、まずは自分の状態をしっかり把握する必要があります。
その上で、就労支援事業を利用するなどして、自分に向いている仕事を選んでみてください。
ここでは、うつ病の人に向いている可能性のある仕事を紹介します。
一般事務職・総務職は、比較的にノルマが少ない分、プレッシャーなどの心身的な負担が低く、マニュアルに沿ってコツコツと仕事を進められてうつ病にもおすすめな仕事です。
事務職は、データ入力・書類の作成・電話や来客の対応などの業務全般を担う仕事です。
総務職は、職場環境を整え、社員がスムーズに仕事を進められるよう福利厚生を整備したり、備品管理や社内イベント企画など、会社のためになる幅広い業務を担います。
ただし、一般事務職・総務職そのものが合っていたとしても、職場の人間関係が複雑である会社となると、うつ病の人が働きにくく感じることがあります。
うつ病の人にとって職場の環境はより一層重要です。
人間関係が複雑であったり、ハードワークで大きなプレッシャーがかかるような職業は向いていないと言われています。
そこで、おすすめしたいのが、人間関係に左右されることなく、自分のペースで進められる在宅ワークです。
在宅ワークとひと口に言っても、業種はライター・編集者・イラストレーター・Webデザイナー・プログラマー・エンジニアなどさまざまです。
自分が得意とする分野が在宅でできるような仕事である場合には、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ただし、在宅ワークは基本的にフリーランスでの仕事であるため、うつ病が悪化するなど休職を余儀なくする場合に備え、自分で保険に入っておくといった対策が必要となります。
アルバイトや派遣は、うつ病が回復してきて、手始めに仕事に就く場合などに適しています。まだ自分に向いている仕事がわからなくて、症状に合った労働期間・労働日時をこちらで選ぶことができ、短期間で終えられるなどプレッシャーの少ないのがメリットです。
一刻も早く仕事に戻りたい気持ちはわかりますが、うつ病の場合は回復までに時間がかかることもあります。
また、ひとりで何もかもしようとすると負担が大きくなるので、まずは就労の支援機関に相談し、悩んでいることなどを打ち明けてみてください。
自分に合った仕事が見つけやすくなるはずです。
ここではA型・B型就労継続支援施設を運営し、幅広い仕事(作業)を用意している、皆さんにおすすめしたい佐賀県の就労継続支援施設(2021年6月調査)をご紹介します。作業内容や魅力などを解説するので、ぜひ自分に合った施設を探してみてください。
パロン ![]() 引用元:株式会社パロン公式HP |
一人ひとりに応じた
個別支援計画を立てながら フォローをしてくれる コミュニケーションミスやトラブルを無くすために、指導員以外にカウンセラーを常駐させて、就労者が相談しやすい雰囲気を作っています。悩みや不満が大きくなる前に解決できるので、安心して作業に取り組めるのが大きな魅力です。 網羅している職種・作業内容
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碧生会(ReLife) ![]() 引用元:ReLife公式HP |
通信制高校と連携。働きながら高校卒業資格を取得できる
佐賀市内でReLifeというカフェを運営しており、ここが就労継続支援施設となっています。 網羅している職種・作業内容
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楠の木会(楠の木園) ![]() 引用元:きらめきプロジェクト公式HP/楠の木会 |
総合的に福祉サービスを
提供する 相談支援事業を始め、さまざまな福祉サービスを提供しています。 網羅している職種・作業内容
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ゆとり(道の家) ![]() 引用元:NPO法人ゆとり公式HP |
地域密着で地元の人の助けになる仕事
地域密着型の施設で、就労の場の提供や定着支援を行なっています。 網羅している職種・作業内容
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