当記事では、パニック障がいを抱える方の就労継続支援について紹介していきます。また、おすすめの仕事探し術や向いている職種についてもまとめたので、ぜひ参考にしてください。
理由もなく突然起こる不安や恐怖、激しい動悸、息切れ、呼吸困難などの症状が起きる「パニック発作」を何度も繰り返す精神疾患です。
最近の研究で、パニック障がいの原因は脳内神経伝達物質(脳内ホルモン)のバランスの乱れであることが分かって来ています。パニック障がいの症状は、パニック発作・予期不安・広場恐怖の3つの特徴があるとされています。
参照元:「パニック障害の症状」/一般社団法人日本うつ病センター公式サイト
パニック障がいは以下の分類や症状は以下の通りです。
パニック発作は、何の前触れもなく、突然の胸痛や動悸、息苦しさ、めまいなどの症状が見られます。その際「自分は死んでしまうのではないか」「気が狂うのではないか」と思うほどであり、医療機関へ駆け込む方も少なくありません。時間に関係なく、リラックスしているときにも発作が起こることがあります。
パニック発作を繰り返すと「また発作が起きるのではないか」という恐怖感を持つことがあります。これを、予期不安と呼びます。パニック障がいに悩まれている方の多くが予期不安を感じていると言われているのです。
予期不安がエスカレートしてしまうと、もしパニック発作を起こした際に逃げ出せない場所や、助けを求められない状況を恐れ、強く避けるようになります。
頻繁に見られるようになると、人前はもちろん公共交通機関の利用を避けるようになり、日常生活に支障をきたすようになるのです。
仕事で抱えやすい悩みをチェックしてみましょう。
組織に所属して働く場合、業務中に発言を求められるほか、会議で発表しなければならない場面があります。そのような際、パニック障がいのある方は、緊張したり、身体症状に悩まされたりする場合が多いです。
パニック障がいのある方は、満員電車で発作を起こすケースもあります。電車の中でパニック発作を起こしてしまうと「また通勤電車で発作を起こしたらどうすればいいの?」「周囲の人に迷惑をかけてしまうかもしれない」と、恐怖感を抱いてしまう方もいます。
パニック障がいがある場合、上司から叱責を受けてパニック発作を起こしたり、超過勤務で疲労がたまっているときに発作が見られたりすることがあります。
「職場でパニック発作を起こしたらどうしよう」「職場に行くのが怖い」と、仕事自体に恐怖を感じてしまう場合もあります。
パニック障がいの方が仕事探しをする場合、企業側の理解やサポートを受けられるかどうかが重要なポイントです。ここでは、仕事探し術について詳しく紹介します。
パニック障がいがある場合、自宅から近い職場を選ぶとよいでしょう。なぜなら「広場恐怖」という症状に悩まされる場合が多いからです。広場恐怖症による症状は「知らない人に囲まれる場所」に不安を感じることが多いです。自転車や徒歩で行ける場所なら、このようなストレスが少なくなるでしょう。
通勤の必要がないテレワークを採用している企業を選ぶのも1つの手段と言えます。
パニック障がいによる症状は、突然見られることが多いです。そのため、通勤をはじめ、スケジュール通りに行動できない場面が多々あります。
以上のことから、フレックス制や時短勤務など、柔軟に対応してもらえる企業かどうかチェックしておくのが望ましいです。体調が優れないときに働けるか心配な方は、いきなり正社員として勤務するのではなく、アルバイトやパートなどで少しずつ仕事に慣れていくのも1つの方法です。
企業へ就職する場合、一般枠や障がい者枠などの方法があります。
一般枠で就職する場合、パニック障がいだということを企業側へ伝えずに入職するため、調子が悪くても周囲から理解やサポートを得られないケースが多いです。
一方、障がい者枠で就職すれば、パニック障がいであることを理解してもらえるため、職場からのサポートを期待できるでしょう。
パニック発作は、疲労がたまっていたり睡眠不足だったりすると見られやすいです。そのため、残業が少ない仕事や勤務時間を調整しやすい職場を選ぶとよいでしょう。
一般事務の主な業務内容は、書類作成やオフィスワーク全般です。ノルマやプレッシャーが少ないところがパニック障がいの方に向いていると言えます。
会議に出席して発言を求められることもあるため、会議が少ないところを選ぶのがおすすめです。一般事務として働く場合、パソコンの基本操作をしっかりと身につけておく必要があります。
店舗やオフィスの清掃作業は、比較的同じ作業の繰り返しであり、短時間勤務が可能なケースが多いです。プレッシャーやノルマもないため、発作を起こしにくい環境と言えるでしょう。
webライターは、主にwebに記載される記事を作成する仕事です。在宅勤務が可能で、プレッシャーが少ない点が向いていると言えます。一定の国語力が必要なほか、納期を守らなければなりません。疲労やストレスがたまると、パニック発作につながる可能性があるため、疲れているときは無理をしないようにしましょう。
チラシやホームページなどのデザインとデータ作成を行う仕事です。ノルマやプレッシャーが少なく、在宅勤務が可能な場合が多いです。デザインや専用ソフトに関するスキルが必要とされています。
webライター同様、納期があるため、余裕を持ってスケジュール管理を行う必要があります。
パソコンからデータを入力したり、書類をファイリングしたりする仕事です。扱うデータは、顧客情報や請求書など、多岐にわたります。ノルマやプレッシャーが少なく、在宅勤務が可能な場合もあります。正確さやある程度のスピードを求められる仕事です。
パニック発作を起こすと「また発作が起きるのでは?」と不安に思うものです。発作は突然起きるため、フレックス制や時短勤務など、柔軟に対応してもらえる企業を選ぶのがおすすめです。
就労継続支援なら、体調に合わせて自分のペースで働く準備ができるほか、就労訓練を受けられます。就労支援事業などのサービスを利用しながら、仕事探しをしてみてはいかがでしょうか。
ここではA型・B型就労継続支援施設を運営し、幅広い仕事(作業)を用意している、皆さんにおすすめしたい佐賀県の就労継続支援施設(2021年6月調査)をご紹介します。作業内容や魅力などを解説するので、ぜひ自分に合った施設を探してみてください。
パロン |
一人ひとりに応じた
個別支援計画を立てながら フォローをしてくれる コミュニケーションミスやトラブルを無くすために、指導員以外にカウンセラーを常駐させて、就労者が相談しやすい雰囲気を作っています。悩みや不満が大きくなる前に解決できるので、安心して作業に取り組めるのが大きな魅力です。 網羅している職種・作業内容
|
---|---|
碧生会(ReLife) |
通信制高校と連携。働きながら高校卒業資格を取得できる
佐賀市内でReLifeというカフェを運営しており、ここが就労継続支援施設となっています。 網羅している職種・作業内容
|
楠の木会(楠の木園) |
総合的に福祉サービスを
提供する 相談支援事業を始め、さまざまな福祉サービスを提供しています。 網羅している職種・作業内容
|
ゆとり(道の家) |
地域密着で地元の人の助けになる仕事
地域密着型の施設で、就労の場の提供や定着支援を行なっています。 網羅している職種・作業内容
|