当記事では、対人恐怖症(社会不安障がい)を抱える方の就労継続支援について紹介していきます。また、障がいを抱えた方の仕事探し術や向いている仕事についてもまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
対人恐怖症(社会不安障がい)は、初対面の人と会うことや、人前で話すことに強い不安を感じてしまい、日常生活に支障をきたす状態を指しています。対人恐怖症という病気があるわけではなく、医学的には不安障害の一種とされており、発症する原因は完全には明らかになっていません。ただし、育った環境や経験、性格が影響していると考えられています。
対人恐怖症は英語でAnthropophobiaと呼ばれ、人との交流や接触など人間全般に対して強い不安や恐怖を感じる状態です。特定の人物や社会的状況に限定されず、人間全般を避ける傾向にあります。
社交不安障害は、SAD(Social Anxiety Disorder)とも呼ばれ、特定の社会的状況や人間関係に対して、強い不安や恐怖を抱える状態です。社会的状況には、他者との会話、大勢の前で話すこと、パーティーなど人が集まる機会への参加などが含まれます。
対人恐怖症(社会不安障がい)を抱えている方はどのような特性で悩まされることが多いのか詳しく解説していきます。
対人恐怖症(社会不安障がい)を抱えている方は、人前に出て何かをすることや、人と接触することに強い不安や恐怖を感じてしまうのが特徴です。強く不安を感じる状況は人によって異なりますが、恐怖や緊張で、日常生活や社会生活に支障が出てしまいます。
対人恐怖症(社会不安障がい)を抱えている方は、人間全般や社会的状況に対して不安や恐怖を抱えると、以下のような身体的症状が出ることも多いです。
対人恐怖症(社会不安障がい)を抱えている方は、精神的・身体的な症状が出ることが不安で、学校や会社に行くことを苦痛に感じてしまい、避けてしまう傾向にある人も少なくありません。また、人や状況に対して不安や恐怖を抱えていることを、人に悟られることに対して、さらに強い不安を感じてしまうこともあります。
ここでは、仕事上で抱えやすい悩みについて紹介していきます。
対人恐怖症(社会不安障がい)の方は、居合わせた人の人数に関係なく、人前で話すことに強い不安や恐怖を感じることが多いです。そのため、面接や発言が求められる会議、プレゼンテーションといった人前で話さなければならない機会で緊張しすぎてしまい、うまく対応できないことに悩む方は少なくありません。
対人恐怖症(社会不安障がい)の方は、周囲の視線を強く気にしてしまう傾向にあります。そのため、人前で話す必要がない場面でも人の目が気になって緊張してしまい、業務に集中できなくなることがあるでしょう。
対人恐怖症(社会不安障がい)の方は、電話対応を苦手とする方も多いです。周囲の人に電話を聞かれていると意識して緊張してしまい、電話を取ることを苦痛に感じる人もいるでしょう。また、電話を取ったとしても、うまく言葉が出てこないケースもあります。
この章では、仕事探し術について詳しく紹介していきます。
就労支援事業は、対人恐怖症(社会不安障がい)などさまざまな疾患を抱える方が、一般企業に就職できるように支援を行ってくれるサービスのことです。ただ単に就職までをサポートしてくれるのではなく、就職後に仕事が継続できるよう定着支援やコミュニケーションスキル習得への訓練なども行ってくれます。
忙しさや働く状況が常に変化するような仕事では、さらに症状が悪化してしまう可能性があります。そのため、対人恐怖症(社会不安障がい)を抱えている方には、生活リズムが一定に維持できる仕事を選ぶのがおすすめです。
人前で話すことや人と接すること、人がいると業務に集中できない方は、在宅勤務ができる仕事を選ぶと良いでしょう。在宅勤務ができれば、人目を気にすることなく仕事ができるので、自分の能力を発揮しやすいです。
ここでは、対人恐怖症(社会不安障がい)を抱えている方に向いている仕事を紹介していきます。
清掃業は、オフィスビルやマンション、商業施設のような場所で、決まった時間に掃除を行う仕事です。仕事をする時間が固定で、イレギュラーなことが発生しにくいので、生活リズムが整いやすいでしょう。
新聞配達は文字通り新聞を配達する仕事です。一方、ポスティングは、チラシやダイレクトメールなどを、住宅の郵便受けに入れる仕事のことを指しています。どちらも配達する数が決まっていることが多いです。
Webライターは、必要な情報を調べながら記事を執筆する仕事です。企業に就職する場合でもフリーランスの場合でも、在宅勤務が可能なことが多いため、人目を気にせず仕事に集中できるでしょう。
プログラマーは、仕様書に基づいてプログラミング言語を組み立て、アプリやシステムを構築する仕事です。一人で黙々と作業することが多く、プログラマーも在宅勤務が可能な仕事が増えています。
人前に出ることや人と接することに不安や恐怖を感じてしまう対人恐怖症(社会不安障がい)を抱えている方は、仕事をする上でもさまざまな悩みに直面し、それがさらにストレスとなって症状が悪化することもあります。
仕事を探す際は、自分がどのような状況を苦手とするのかを理解し、ストレスなく働ける環境を探しましょう。就労継続支援を利用すれば、就職から就職後の定着までサポートが受けられます。なかなか仕事が見つからない方、就職しても定着しない方は、就職継続支援の利用も検討しましょう。
ここではA型・B型就労継続支援施設を運営し、幅広い仕事(作業)を用意している、皆さんにおすすめしたい佐賀県の就労継続支援施設(2021年6月調査)をご紹介します。作業内容や魅力などを解説するので、ぜひ自分に合った施設を探してみてください。
パロン |
一人ひとりに応じた
個別支援計画を立てながら フォローをしてくれる コミュニケーションミスやトラブルを無くすために、指導員以外にカウンセラーを常駐させて、就労者が相談しやすい雰囲気を作っています。悩みや不満が大きくなる前に解決できるので、安心して作業に取り組めるのが大きな魅力です。 網羅している職種・作業内容
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碧生会(ReLife) |
通信制高校と連携。働きながら高校卒業資格を取得できる
佐賀市内でReLifeというカフェを運営しており、ここが就労継続支援施設となっています。 網羅している職種・作業内容
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楠の木会(楠の木園) |
総合的に福祉サービスを
提供する 相談支援事業を始め、さまざまな福祉サービスを提供しています。 網羅している職種・作業内容
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ゆとり(道の家) |
地域密着で地元の人の助けになる仕事
地域密着型の施設で、就労の場の提供や定着支援を行なっています。 網羅している職種・作業内容
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